毛周期(ヘアサイクル)を徹底解説!AGAとの関係とヘアサイクルを正常にする方法とは?

毛周期(ヘアサイクル)を徹底解説!AGAとの関係とヘアサイクルを正常にする方法とは?

毛周期(ヘアサイクル)を知ることで薄毛対策が変わります!

髪の抜け毛や薄毛が気になる方は、毛周期(ヘアサイクル)について理解することが重要です。特にAGA(男性型脱毛症)では、ヘアサイクルが乱れることが薄毛の直接的な原因となります。この記事では、毛周期の仕組み、AGAとの関連性、そしてヘアサイクルを整えるための対策を詳しく解説します。

目次

毛周期(ヘアサイクル)とは?

毛周期(ヘアサイクル)とは?

毛周期(ヘアサイクル)とは、髪が生え、成長し、抜け落ちるサイクルのことです。このサイクルは、髪1本ごとに異なるため、すべての髪が一度に抜け落ちることはありません。通常、男性で約3~5年、女性で約4~6年の周期で進行します。毛周期は以下の3つの段階から構成されています。

1. 成長期

髪が活発に成長する期間で、毛母細胞が分裂を繰り返して髪を生成します。この段階の髪は全体の85~90%を占め、1日約0.3~0.4mm、1年で約15cm伸びるといわれています。

2. 退行期

成長期を終えた髪が、次第に成長を止める段階です。この段階では毛乳頭細胞が毛母細胞から離れ、髪への栄養供給が停止します。退行期の期間は2~3週間で、髪全体の約1%がこの段階に該当します。

3. 休止期

髪の成長が完全に止まり、新たな髪が成長を始めるまでの準備期間です。この期間は約2~3ヶ月続き、髪全体の10~20%が休止期に該当します。休止期を終えると、新しい髪が古い髪を押し出して自然に抜け落ちます。

毛周期(ヘアサイクル)が乱れるとはどういうこと?

毛周期(ヘアサイクル)が乱れるとはどういうこと?

毛周期(ヘアサイクル)が乱れるとは、成長期が短縮され、十分に育たない髪が増える状態を指します。この結果、細くて短い髪が増え、地肌が透けて見える薄毛の原因となります。

正常な抜け毛と異常な抜け毛

正常な抜け毛

健康な人でも1日に50~100本程度の髪が自然に抜けます。これはヘアサイクルに基づいた自然な現象です。

異常な抜け毛

排水口に大量の髪が溜まる、寝具に多くの髪が落ちているなどの場合は、ヘアサイクルの乱れや病気を疑うべきです。

毛周期(ヘアサイクル)を乱す原因とは?

毛周期(ヘアサイクル)を乱す原因とは?

毛周期(ヘアサイクル)が乱れる要因にはさまざまなものがあります。以下で主な原因を詳しく見ていきましょう。

毛周期を乱す原因1:AGA(男性型脱毛症)

AGA(男性型脱毛症)は主に男性にみられる脱毛症で髪が薄くなりハゲになります。遺伝的な要素や男性ホルモンが大きく関わっていて、ヘアサイクルを乱す男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)の作用によって発症します。

DHTは「5αリダクターゼ Ⅰ型」「5αリダクターゼ Ⅱ型」という酵素と男性ホルモンの「テストステロン」が結合することによって変化したものです。毛乳頭細胞に存在するアンドロゲンレセプターと結びつくと、通常2年~6年維持される成長期が、数ヵ月〜1年で退行期へ移行してしまいます。参考:湘南美容クリニック

ヘアサイクルを乱す男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)の作用

また、日本では、およそ1200万人以上の方が抜け毛や薄毛やハゲで悩んでいて、そのほとんどがAGA(男性型脱毛症)と言われています!

AGA(男性型脱毛症)は進行性の病気です。

  • 「自分はハゲではない!大丈夫だ!」
  • 「抜け毛が多い気がするけど気のせいだ!」
  • 「頭頂部の髪の毛が薄い気がするけど気のせいだ!」
  • 「髪の毛が細くなってきたような気がするけど気のせいだ!」
  • 「オデコが広くなってきたけど、大丈夫!」

などと放置していると、髪の毛はどんどん減って、抜け毛や薄毛が目立ち確実にハゲになります。

よって、AGAの原因の「DHT(ジヒドロテストステロン)」を防ぎ、早期に治療しないと手遅れになります。

毛周期を乱す原因2:生活習慣の乱れ

  • 睡眠不足:成長ホルモンが十分に分泌されず、髪の生成が妨げられる。
  • 喫煙:ニコチンが血管を収縮させ、頭皮への血流を悪化させる。
  • 過度な飲酒:髪に必要な栄養素である亜鉛を消費し、髪の成長を阻害する。

毛周期を乱す原因3:栄養不足

髪の主成分であるタンパク質やケラチンの生成をサポートする亜鉛、血行を促進するビタミンE、代謝を助けるビタミンB群が不足すると、髪の成長が妨げられます。

毛周期を乱す原因4:ストレス

ストレスによって交感神経が優位になると、血流が悪化し、髪の成長に必要な栄養が届きにくくなります。

AGAと毛周期(ヘアサイクル)の関係

AGAと毛周期(ヘアサイクル)の関係

AGAは、男性ホルモンの一種であるテストステロンが、頭皮の5αリダクターゼという酵素と結合してジヒドロテストステロン(DHT)に変化することで発症します。このDHTは毛乳頭細胞に作用して脱毛シグナルを発信し、成長期を短縮させます。

AGAの進行とヘアサイクル

AGAが進行すると、以下のような状態になります:

  • 成長期が極端に短縮され、髪が十分に育たない。
  • 休止期が長引き、新しい髪が生えにくくなる。
  • 結果的に薄毛が進行する。

AGAは放置すると進行するため、早期の治療が重要です。

毛周期(ヘアサイクル)を整える方法

毛周期(ヘアサイクル)を整える方法

ヘアサイクルを整えるためには、生活習慣の改善や適切なヘアケアが欠かせません。また、AGAの場合は専門的な治療が必要です。

毛周期を整える方法1:生活習慣を見直す

  • 良質な睡眠:寝る前のスマホ操作を控え、入眠しやすい環境を整える。
  • 栄養バランスのある食事:タンパク質、亜鉛、ビタミンB群を意識して摂取する。
  • ストレス発散:趣味や運動を取り入れて、ストレスを軽減する。

毛周期を整える方法2:正しいヘアケア

  • 適切なシャンプー:洗浄力が強すぎるシャンプーは避け、アミノ酸系のシャンプーを使用する。
  • 丁寧な洗髪:指の腹で優しく洗い、ぬるま湯でしっかりすすぐ。

毛周期を整える方法3:AGA治療を受ける

AGA(男性型脱毛症)の治療は内服薬から外科治療まで多種多様の治療方法が存在します。

手軽に始められる治療薬から高額な外科的治療の「メソセラピー」「毛根再生注射」「自毛植毛」などがあります。

それぞれ、治療の効果や効果が出るまでの期間が異なります。

スクロールできます
治療薬メソセラピー毛根再生注射自毛植毛
治療の効果AGAの予防・発毛促進毛母細胞の活性化・毛髪再生毛根を再生・強い髪の毛に成長させる薄毛を根本的に解消する
効果の実感までの期間3〜6ヶ月6ヶ月〜1年6〜8ヵ月1ヵ月〜
治療の費用帯約1,500〜10,000円/1ヶ月約15,000〜20,000円/1回約250,000〜
2,200,000円/1回
約300,000〜2,000,000円/1回
AGA治療の種類と特徴

AGA(男性型脱毛症)の症状や進行度や予算にあわせて最適な治療方法を選択しましょう。

毛周期を整えるAGA治療

毛周期を整えるAGA治療

AGAの治療方法1:AGA治療薬

手軽に始められるAGA(男性型脱毛症)の治療方法として、内服薬や外用薬での治療が一般的です。

フィナステリド(プロペシア)

フィナステリドはAGA(男性型脱毛症)の治療に用いられる有効成分です。日本で最初に発売されたAGA(男性型脱毛症)治療薬「プロペシア錠」が有名ですが、後発医薬品(ジェネリック医薬品)である「フィナステリド錠」の方が価格が抑えられていて現在主流となっています。フィナステリドは、AGA(男性型脱毛症)の原因であるDHT(ジヒドロテストステロン)の働きを抑制し、ヘアサイクルを整える作用があります。

Dr.PIRO

結論、「プロペシア錠」も「フィナステリド錠」も同じ有効成分の「フィナステリド」なので効果は変わりません。

フィナステリド=AGAの原因のDHTの働きを抑えて、ヘアサイクルを整える

と覚えましょう!

ミノキシジル

先ほどの「フィナステリド(プロペシア)」が守備の役割だとすると、攻めの役割が「ミノキシジル」と言われています。

「ミノキシジル」は、「フィナステリド(プロペシア)」と併用することが多い治療薬です。「フィナステリド(プロペシア)」との違いは、「ミノキシジル」には発毛効果があることです。

STEP
フィナステリド(プロペシア)

AGAの原因のDHTの働きを抑えて、ヘアサイクルを整える。内服薬

STEP
ミノキシジル

発毛を促進させる。内服薬と外用薬

以上のように役割が違うので、「ミノキシジル」は「フィナステリド(プロペシア)」と併用することが推奨されております。

Dr.PIRO

ミノキシジルを含んだ外用薬(塗り薬)は薬局でも買えます。
効果が高い内服薬については、国内未承認薬なので、専門のクリニックで医師から処方してもらうか個人輸入する必要性があります。

デュタステリド(ザガーロ)

「デュタステリド」はAGA(男性型脱毛症)の治療に用いられる有効成分です。日本で承認されているAGA(男性型脱毛症)治療薬「ザガーロ錠」が有名ですが高価なので、海外の「デュタステリド錠」を推奨するクリニックもあります。「デュタステリド」の効果は「フィナステリド(プロペシア)」と同様ですが、効果が「フィナステリド(プロペシア)」の1.6倍と言われています。こちらも「フィナステリド(プロペシア)」と同様に「ミノキシジル」と併用することが推奨されています!

『Journal of the American Academy of Dermatology誌』(米国皮膚科学会運営)の第Ⅱ相臨床試験(PhaseⅡ)データではⅡ型の5α-還元酵素阻害作用でデュタステリドはフィナステリドの3倍、Ⅰ型に関しては100倍以上あるとの報告があり、 第Ⅲ相臨床試験(PhaseⅢ)データでは「デュタステリド(ザガーロ)0.5mg」は「フィナステリド(プロペシア)1mg」に比べて1インチあたりの平均毛髪増減数が約1.6倍、1インチにおける毛髪の太さは1.45倍であったとの検証結果が報告されています

STEP
デュタステリド(ザガーロ)

AGAの原因のDHTの働きを抑えて、ヘアサイクルを整える

フィナステリド(プロペシア)の1.6倍の効果!内服薬

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ミノキシジル

発毛を促進させる。内服薬と外用薬

以上のように役割が違うので、「デュタステリド(ザガーロ)」は「ミノキシジル」と併用することが推奨されております。

Dr.PIRO

AGAの原因であるDHTは「5αリダクターゼ」という酵素と男性ホルモンの「テストステロン」が結合することによって変化したものです。

つまり、「5αリダクターゼ」という酵素の働きを阻害すればAGAは止められます!

この「5αリダクターゼ」にはⅠ型とⅡ型があります。

・フィナステリド(プロペシア):Ⅱ型の5αリダクターゼのみ
・デュタステリド(ザガーロ):Ⅰ型とⅡ型両方の5αリダクターゼ


と働きを阻害する対象の酵素が多い「デュタステリド(ザガーロ)」の方が薄毛の原因を改善する効果が高いです。

AGA治療薬の効果

AGA治療は先ほどの説明したフィナステリド(プロペシア)とミノキシジルを治療薬として服用するのが主流となっています。

AGAの原因であるDHTは「5αリダクターゼ」という酵素と男性ホルモンの「テストステロン」が結合することによってできるので、「5αリダクターゼ」という酵素の働きを治療薬の有効成分で阻害すればAGAは止められます。

でも、このAGA治療薬はどのくらい効果があるのでしょうか?

AGA治療の有効成分の効果に関するデータは、日本皮膚科学会から公表されています。公表されている表から見て分かる通り

  • フィナステリド(プロペシア)の推奨度:Aランク
  • デュタステリド(ザガーロ)の推奨度:Aランク
  • ミノキシジル外用の推奨度:Aランク

と、A〜Dの推奨度のうち最高評価の「A」となっております。

日本皮膚科学会ガイドライン :男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf

また、フィナステリド(プロペシア)は、日本人男性を被験者として5年間の治療薬内服継続の調査をまとめたデータが公開されています。ミノキシジルにおいては、日本人男性を被験者として48週間使用したデータが公開されています。

なんと結果は・・・・

  • フィナステリド(1mg/日):服用した男性の99.4%の薄毛が改善!
  • ミノキシジル(5%製剤):被験者の51%の髪が増えた!

となっていて、フィナステリド(プロペシア)とミノキシジルについてはAGA治療の治療薬としての効果が臨床実験によって証明されています!

結論

Dr.PIRO

AGA治療の治療薬には
・フィナステリド(プロペシア)
・ミノキシジル

がオススメ!

※デュタステリドは、理論上はAGA治療の効果が高いけど、臨床実験では、フィナステリドの1.6倍の効果は証明されなかったね。

AGA治療薬のまとめ

ここまで、AGA(男性型脱毛症)の治療薬について説明してきました。聞きなれない有効成分や薬の名前があり難しい部分もあるかと思います。

下記にわかりやすくAGA(男性型脱毛症)の治療薬の特徴や効果をまとめましたので、是非ご覧ください。

AGA(男性型脱毛症)の治療薬のまとめ
Dr.PIRO

AGA(男性型脱毛症)の治療が初めてなら、
・フィナステリド+ミノキシジルの内服薬
から始めることをおすすめします!

まずは手軽に予防だけであれば、
・フィナステリドだけ内服
も予算が抑えられますのでおすすめです。

SNS広告で「月々〇〇円〜!」という広告を散見しますが、大体が「フィナステリド」のみの処方でジェネリック医薬品の価格です。

AGAの治療方法2:外科的治療

AGA(男性型脱毛症)が進行している場合、前述した内服薬だけではなく注射やレーザー治療や植毛などの外科的治療が必要になるケースがあります。それぞれ内服薬と併用して薄毛や抜け毛の改善が期待できます。

メソセラピー

AGA(男性型脱毛症)治療における「メソセラピー」は、注射器やレーザーなどを使って頭皮に直接薬剤を注入する治療法です。頭皮に直接成分を注入できるため、内服薬や外用薬と比べて早く効果を実感できる可能性があります。

AGA(男性型脱毛症)治療における「メソセラピー」では、髪の毛の成長因子やアミノ酸・ビタミン・ミネラル・フィナステリド(プロペシア)などの薬剤を頭皮に注入することで、薄毛の進行を抑制し、発毛効果を促せます。

弱まった毛母細胞を目覚めさせることで、毛髪再生を促します。

毛根再生注射

「毛根再生注射」は自分の髪の毛の毛根を幹細胞ごと採取して、特殊な機械で液状にした後に、薄毛の部分に注射することで、AGAで成長の止まっている毛根を再生して薄い髪の毛を太く強い髪の毛に成長させる治療です。女性の方の薄毛にも効果があり、自分の体由来なので安全で効果の高い外科的治療です。

自毛植毛

「自毛植毛」とは文字通り、自分の毛を植毛する外科的治療です。

AGA(男性型脱毛症)はヘアサイクルを乱す男性ホルモンのDHT(ジヒドロテストステロン)の影響でヘアサイクルが乱れるため、自毛縮毛ではAGA(男性型脱毛症)の影響を受けていない側頭部や後頭部の自毛を採取して、薄い毛の頭皮に移植することで、薄毛を根本的に解消することが可能です。

毛周期(ヘアサイクル)のまとめ

毛周期(ヘアサイクル)のまとめ

毛周期は、髪の健康状態や薄毛の進行に大きく関係しています。生活習慣や食生活を改善し、ストレスを適切に管理することで、ヘアサイクルを正常に保つことができます。また、AGAが原因で毛周期が乱れている場合は、クリニックで適切な治療を受けることが重要です。薄毛や抜け毛が気になる場合は、早めの行動を心がけましょう。

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この記事を書いた人

医療家系に産まれ理系大学院出身の湘南在住40代のパパ。
海の近くでIT系の会社経営をしながら2人の息子の育児に奮闘中。
30代後半に髪が薄くなってきたこときっかけにAGA治療をスタート。
体を張ってAGA治療のリアルな情報をお届けいたします!「さよなら薄毛」「さよなら抜け毛」世界からハゲの悩みをゼロにするべく活動しております!

・愛用のAGA治療方法:内服薬
・治療薬:海外製フィナステリド1.3mg・ミノキシジル5mg

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